サラ・デイヴィス・ビュクナーの驚異的な数のレパートリーの中には、モーツァルトのピアノ協奏曲全21曲も含まれます。
東京シンフォニアとの初共演の際に、指揮者ロバート・ライカーは、モーツァルトのピアノ協奏曲のうち、最後に作曲された3曲の演奏をビュクナーに打診しました。ピアニストにとってチャレンジングなプログラムですが、即座に「イエス!」の答えが返って来ました。
数年後の再共演の際に、再びモーツァルトの他のピアノ協奏曲3曲の選曲と演奏を依頼したところ、再び即答で「イエス!」でした。
あるリハーサル日の休憩時間中に、ビュクナーはライカーに言いました。「私と東京シンフォニアとで、モーツァルトのピアノ協奏曲を全部演奏しましょうよ。」 モーツァルトのピアノ協奏曲全曲のマラソンコンサート、この壮大かつ前代未聞のプロジェクトの実施について、ライカーは1年以上熟考しました。
折しも2020年に東京でのオリンピック開催が決定し、世間はマラソンフィーバーに包まれる時、答えは明らかでした。
不可能への挑戦、一生に一度のエキサイティングな音楽のマラソンを、皆様もぜひご観戦ください。